今回は、日常の中にある事象から遠い宇宙の話まで、様々な「科学」についての知識を体験的に学ぶことができる「コニカミノルタ サイエンスドーム(八王子市こども科学館)」をご紹介します。
館内は、お子様が遊びながら科学的な知識や興味を育む1階フロア、小学校高学年以上に向けた地球や宇宙に関する知識が学べる2階フロア、そして直径21メートルのドーム内にあるプラネタリウムで構成されていて、小さなお子様からお年寄りまであらゆる年代が楽しみながら「科学の世界」に親しむことができる施設となっています。休日には工作教室や星空観望会、プラネタリウムの施設を使ったコンサートなど、イベントも豊富に開催されています。
また八王子市の公共施設なので、一般的なアミューズメント施設などよりも入館料が低額なのもオススメのポイント! もちろん、八王子市民以外でもご利用できますので、ぜひ一度遊びに行ってみてくださいね。
1階の奥にある「遊びカガク」のコーナーは、発明家のハカセと助手のはっちゃんの研究室。回転運動や上下運動でエネルギーを集めて発射する演出が楽しめる「夢ロケット」や、人工的に竜巻が発生する仕組みを再現した「たつまき」などの様々な科学実験装置があり、楽しく遊びながら科学的な知識や興味が芽生えるような展示物が揃っています。
最初は楽しく遊んでいるだけでも、子供ならではの好奇心が「なんで?」「どうして?」といった疑問を生み、科学の世界へと誘います。
「遊びカガク」の中央にある「夢ロケット」は、様々な形でエネルギーを貯めると発射の演出に! 中ではゲームも遊べます。
みんなの力を合わせて、回転運動や上下運動で、「夢ロケット」のエネルギーを100パーセントまで充填しましょう。
位置エネルギーと運動エネルギーの仕組みを学ぶ「ボールコースター」。ボールをセットしたらハンドルを回してスタート!
ボールは高い位置から「遊びカガク」の中を張り巡らされたコースを通り、様々な障害を越えてゴールへと転がっていきます。
固定されていない台に乗ってプロペラを回すと、プロペラと逆に台が回ってしまいます。これが「作用・反作用の法則」ですよ。
特定のガスが充満したガラス球の中に、電極を入れて電圧をかけると稲妻のような光が! ガラス球を手で触れると…。
2階には宇宙をテーマにした、小学校高学年から中高生向けの展示物がいっぱい!
中でも国際宇宙ステーション(ISS)のシミュレーターでは、H-IIBロケットの打ち上げのミッションを、種子島宇宙センターと筑波宇宙センター、ISSと3つのチームにわかれ、各チームが連携してミッションの成功を目ざすといった本格的なシミュレーションを体験できます。ミッションは毎月1~10日、11~20日、20~末日で内容が入れ替わるので、何度でも楽しめます!
国際宇宙ステーションのミッションを体験できるシミュレーター。3種類あるプログラムの完全制覇を目指してみては?
国際宇宙ステーションにある実験のための設備や、宇宙飛行士たちの居住空間など、各ブロックを解説するパネルも。
「4次元デジタル地球儀」は、大陸の変動やオゾン量の変化など、時を超えた地球や天体の情報を投影可能。月の裏側を見ることも!
地球で暮らす我々の生活に欠かせない「水」についてのパネル。映像の投影も使って資源の大切さが学べます。
玄関から入ってまっすぐ進んだ先にある「夢ひろば」は、フランス産の木製ブロック「KAPLA®ブロック」約1万個を使って、自由に遊ぶことができるスペースです。1:3:15の黄金比率で作られたブロックは、発想次第で建物や動物、乗り物などのいろいろなものを作ることができます。
広場にはカーペットが敷いてあるので、靴を脱いでお楽しみくださいね。
「KAPLA®ブロック」は1:3:15の比率で作られており、自由に組み合わせて様々な形を作ることができます。
高精度で作られた「KAPLA®ブロック」は、なんと15メートル以上の高さまで積み上げることもできるそう!
地下にある「科学工作室」では、土日祝日や長期休暇期間に工作教室などのイベントを開催しています。CDを使ったコマやTVの科学実験でおなじみの空気砲などの工作や、偏光板を組み合わせたストラップ作りなど内容も色々。
参加には事前の申し込みが必要なものや、一部費用がかかるものもありますので、公式ホームページなどのイベント案内をご参照ください。
「コニカミノルタ サイエンスドーム」に訪れる際に、真っ先に目に入るのが深紅の「流星号」です。これは昭和35年3月から32年と1ヶ月に渡って、丸ノ内線の先頭車両として運行していた鉄道車両です。現役時代に走った距離は、なんと地球を約78周したのと同じというから驚き! ちなみに同じタイミングで廃車になった車両の一部は、アルゼンチンのブエノスアイレスの地下鉄として運行していたそうです。旅先で見た人もいるかも?
「流星号」は土日祝日や長期休暇期間に車内も公開。引退時の内装もそのままに保管してあり、車内の広告も当時のもの。
玄関前の柱は、八王子の高尾、北浅川、長沼団地、多摩丘陵エリアの地層断面図になっています。中には化石や琥珀も!?
「コニカミノルタ サイエンスドーム」には、定員218名のプラネタリウムが併設されているのが特徴です。ここでは通常のプラネタリウムのプログラムのほか、コンサートや星空観望会などと組み合わせたイベントも行われています。プログラムやイベントにより、当日の先着順で入場可能なものと、事前申し込みが必要なものがありますのでご注意を。
ここでは、プラネタリウムで投影されるプログラムのいくつかをご紹介します。
現代の人がイメージする星の形と、実際の星の形とを見比べて星の形の謎に迫る「星のかたちの謎」(約50分)。
この時期に見ることができる星座や惑星、話題になっている天文現象などを生解説する約50分間のプログラム。
モデル:砂町優月(セントラルジャパン)