1950年の創立以来、数々のヒット商品をリリースしてきたバンダイ。その同社が運営するおもちゃの博物館が、今回ご紹介する「おもちゃのまち バンダイミュージアム(以下バンダイミュージアム)」です。
館内は、平安時代の「貝合わせ」から近年までの日本のおもちゃが並ぶ「ジャパントイミュージアム」、『ガンダム』シリーズの関連作品を集めた「ホビーミュージアム」、ヨーロッパを中心としたアンティークトイを集めた「ワールドトイミュージアム」に分かれ、文字通り古今東西のおもちゃを展示。遊びざかりのお子様はもちろん、お父さん・お母さんやおじいちゃん・おばあちゃん世代でも、思わずテンションが上がる品々が多数並んでいます。
また、館内には発明家・エジソンにまつわるコレクションを展示する「エジソンミュージアム」も併設。様々な機構を組み合わせたおもちゃと一緒に見ると、クリエイティブな発想力が刺激されて未来の発明王が誕生するきっかけになるかもしれませんよ!
館内に入ってすぐに姿を現すのが、『ガンダム』シリーズの原点とも言えるRX-78ガンダムの実物大胸像。現在では様々な原寸大ガンダムがありますが、この「バンダイミュージアム」のガンダムが最初に作られた原寸大モデル。胸像のために顔が近く、記念写真も撮りやすいと評判のフォトスポットです。
また1942年の大英帝国博覧会にも出展されていた炭鉱街のジオラマや、約100年前にイギリスで実際に使われていたアーケードゲームを眺めていると、タイムスリップ気分が味わえます。
ガンダム、Zガンダム、ユニコーンガンダムのコックピットがズラリ! ※撮影時は特別に搭乗しています
1904年から18年の歳月をかけて作られた炭鉱街のジオラマ。地上の町から地下に広がる坑道まで精巧に再現。
当時の生活が偲ばれる19~20世紀のドールハウス。元は富裕層の大人向けだった物が、子供の教育に使われるように。
占いやクレーンゲームなど、1900年代のアーケードゲームは現役で稼働中。専用コインは、交換機にて購入できます。
「ジャパントイミュージアム」には、バンダイ製品に限らず日本の様々なおもちゃが集められています。いまでは世界中にコレクターがいるブリキ玩具は、オークションで数百万円の値段がついたレア物も展示しています。
歴代『スーパー戦隊』シリーズの合体ロボットをはじめ、『仮面ライダー』の変身ベルトや『セーラームーン』の歴代変身コンパクト、『ドラゴンボール』や『ワンピース』のフィギュアなどなど、まさにおもちゃの歴史が詰まっています。約2万点の収蔵品から約8500点が展示され、一日中眺めていても飽きない大ボリュームですよ!
こちらの『5人のギャング』と呼ばれるブリキのロボットは、NYのオークションで何百万円もの値段が付いたレア物!
『仮面ライダー』シリーズは、人形だけでなく変身ベルトのような“なりきりグッズ”も大ブームになりました。
1973年にポピーから発売された、全高約60センチの巨大フィギュアがこちらの「ジャンボマシンダー」シリーズ。
『スーパー戦隊』シリーズの歴代合体ロボットが積み上がったタワー! お子様も、お父さんも大興奮!?
実際にホットケーキが焼けるアサヒ玩具の「ママレンジ」は1969年に登場。綿菓子やポップコーンなどのシリーズも。
TVゲームが主役となっていた1996年、デジタル携帯ペットの『たまごっち』が大ブレイク! 現在も様々なシリーズを販売中。
いまや世界中で人気の「ガンプラ」をはじめ、『ガンダム』関連のおもちゃや展示物を集めたのが「ホビーミュージアム」です。
ガンダムファンにとって見逃せないのが、富野由悠季監督の立体作品『ZAKUの夢』。上野の森美術館で公開された『From First』をベースに、ガンダムのブロンズ像を加えてリニューアルアップした作品です。このほかガンプラでおなじみの1/144スケールで作られたホワイトベースや、名場面を再現した展示など『ガンダム』の世界に没入できる空間になっています。
『ガンダム』といったら欠かせないのが「ガンプラ」の存在。1980年に登場してからの進化がひと目でわかります。
「ガンプラ」の登場以前、クローバーから発売されていたガンダムの超合金も。これがなければガンプラもなかった?
上野の森美術館で展示された「From First」ではザクに囲まれていたガンダム。こちらでは別途ショーケースで展示。
1/10スケールのガンダムは、隣に立って記念撮影をするのにピッタリ。ホールには同スケールのジオングも!
ロンドンのおもちゃ博物館より受け継いだ、約7000点のワールドトイコレクションから厳選したおもちゃを展示しているのが「ワールドトイミュージアム」です。
いまにも動き出しそうなアンティークドールや、精巧な作りの飛行機や鉄道の模型など、日本のおもちゃとはまた違った雰囲気で、文化の違いを感じられます。一部のぬいぐるみにはほころびも見られますが、それも持ち主と過ごした長い時間の証。注がれた愛情の表れだと思うと、時代時代の子供たちに抱きかかえられた姿が目に浮かぶようです。
ぬいぐるみといえば「テディベア」! 1994年に日本のオリジナルテディベア第1弾として作られた「Masako」も展示していま
す。
右の“ウッドゥン・ドール”は1750年ごろに作られたもので、「バンダイミュージアム」にある人形の中で一番古い物。
1900年頃にイギリスで作られた、精巧な蒸気機関消防車の模型。付属品もすべて揃っており、鑑定額は300万円!
屋外には本物の蒸気自動車も展示しています。1919年以降、イギリスで自動車として活躍後、日本に渡ってから道路を走行したこと
もあるそうです。
おもちゃが集まるミュージアムの中、少し異なる趣を感じるのが「エジソンミュージアム」。ここでは子供たちの豊かな発想力を育むため、発明王トーマス・エジソンゆかりの品々を展示しています。
白熱電球をはじめ、映写機や蓄音機などの有名な発明品が並んでいます。生涯で1300もの発明をしたというエジソンですが、その発明を活かした商品には家電製品が多く見られます。好奇心旺盛な幼少期、発明家としての原点には、母親が最大の理解者だったということ
が大きく影響しています。
エジソンの発明として有名なのが「白熱電球」。良質なフィラメントを探し求め、京都の竹に行き着いたのだそう。
フィルムを使った映写機(キネトスコープ)は、1893年にシカゴ万博で展示され、全米の町へ普及していきました。
エジソンは世界で初めて「音」を記録し、再生することのできる「蓄音機」を発明しました。
釘・竹・炭・鉛筆の芯の4種類の素材のうち、電気を通すのはどれかを実際に確認! どれなら光るかわかりますか?
モデル:島袋香菜(SHOWTITLE)
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