上野動物園の中にあった日本初の水族館をルーツとし、「葛西臨海公園」の中に1989年に開業。目の前の東京湾はもちろん、北極や南極の生き物まで展示している「葛西臨海水族園」をご紹介します。
この「葛西臨海水族園」は、世界ではじめて、現在でも日本で唯一クロマグロ(ホンマグロ)が群れで泳ぐ姿を展示している水族館として有名です。「大洋の航海者 マグロ」水槽では、全長最大160センチメートルの巨体が群れで泳ぐ姿は言葉にできない大迫力!
また東京都の施設ということもあり、小笠原諸島や伊豆七島の珍しいサカナのほか、食卓でなじみ深い東京湾の生物まで展示しているのが特徴。
「葛西臨海水族園」の象徴となっている入口のガラスドームは、晴天時の青空や夕暮れなど、その日その時間ごとに美しい姿を見せてくれるフォトスポットです。
2028年のリニューアルが進行中の「葛西臨海水族園」ですが、リニューアル前の“いま”をぜひ一度その目でご覧ください!
「大洋の航海者」エリアには、水族園最大の水槽があります。ここではハンマーヘッド・シャークの別名通り、カナヅチのような頭が特徴のアカシュモクザメや、メジロザメと同属でいかにもサメらしい姿のツマグロなどが展示されています。
ちなみにまるでサメのような姿をした、シノノメサカタザメというエイも一緒に泳いでいるので、間違い探しのような感じでクイズにすると面白いですよ。
ユーモラスな形の頭をもったアカシュモクザメは、正面から見た顔は特にチャーミング! でも性格は結構荒っぽいのだそうです。
シャープなシルエットに、ヒレに入った黒のワンポイントがとってもオシャレなツマグロ。
「世界の海」エリアでは、インド洋、カリブ海に深海、果ては北極や南極といった極地まで、それぞれの地域に生息する生物たちを集めた水槽を展示しています。
南国のカラフルな熱帯魚から、厳しい環境に適応するために独特な姿形となった生物たちまで、バリエーション豊富な生き物たちをみることができるエリアです。
北極や南極の水槽では、一部スタッフが現地で採集してきた生き物も展示されていて、壁に設置されたモニターで採集時の映像も見られるようになっています。
「南シナ海」水槽で、一番大きいのがこちらのタマカイ。最大で全長3メートル、体重400キログラムにもなるといわれているハタ科のサカナです。
日本ではここでしか見られない、南米・チリの沿岸に生息するフジツボの仲間のピコロコ。
オーストラリア北部の淡水と海水が入り混じる場所に生息するナーサリーフィッシュは、世界で初めて生体を展示。
海藻のような皮弁を持ったウィーディシードラゴン。葛西臨海水族園が、日本で初めて繁殖に成功しています。
「深海の生物」コーナーでタカアシガニを発見! 足と同様に長~いハサミを使って、海底にある食べ物を器用に拾って食べています。
「北極・南極の海」コーナーでは、厳しい環境に適応して生息している珍しい生き物も見られます。
「葛西臨海水族園」の最大の見どころとなっているのがクロマグロの展示。水量2200トンの超大型ドーナツ型水槽を泳ぎまわる姿をじっくり観察することができます。また、「アクアシアター」にはマグロについて詳しく解説してくれるタッチパネルも設置されており、食卓でおなじみのマグロの意外な生態が学べるので、お子様の自由研究などにもピッタリです。
毎日14:30からはスタッフによる解説と、エサやりが行われるので見逃しなく!!
水槽を泳ぎまわるマグロたち。1尾に注目していると、泳ぎまわる姿に目が回ってしまうことも。
毎日14:30からは、スタッフによるアナウンスでの解説とエサやりが行われます。イカやアジに高速で群がる姿は大迫力!
「渚の生物」エリアは、園内に波打ち際を丸ごと再現した展示。人工的に波を発生させる海側はアクリル板越しに水中を見ることができ、釣りをする人にはおなじみのクロダイやカサゴ、カワハギなどの魚の姿を見ることができます。また岩場の方には、イソギンチャク類やマツバガイなどを展示しています。
「しおだまり」のコーナーでは、カニやウニ、ヤドカリなどの生き物にも直接触れられます。
ただの岩場に見える場所でも、じっと目を凝らすと様々な生き物が。ここにはカメノテがいました!
「しおだまり」コーナーでは、磯の生き物と直接触れ合うことができます。ムラサキウニにそっと触ると、トゲが動くのがわかりますよ。
「東京の海」エリアには、東京湾や伊豆七島、小笠原諸島の近海に生息する生き物たちを、エリアごとに集めた水槽を展示しています。小笠原諸島や伊豆七島の水槽では、キンギョハナダイやクマノミの色鮮やかな姿や、アオウミガメの優雅な泳ぎを堪能。一方東京湾の水槽では、食卓にも上るマアナゴやマコガレイ、マダコの生態を見ることができます。
このエリアでは、水槽の上にあるキャットウォークに上がることができ、水槽を上から見たり飼育の様子を知ることができるのも特徴です。
「小笠原の海4」水槽に展示されているユウゼンは、美しい文様の入った黒い魚体にヒレの黄色が目にも鮮やかな日本固有のサカナ。
こちらも小笠原に生息するヤセタマカエルウオは、なんと水に入らず波しぶきのかかる岩の上で暮らす珍しいおさかなです。
こちらのアオウミガメは小さな子供のときに葛西臨海水族園にやってきました。水槽の中で成長中です。
見ているとあっという間に時間が過ぎてしまうクラゲ。写真のミズクラゲのほか、タコクラゲやアカクラゲの姿も。
「海鳥の生態」エリアで見られるウミガラスとエトピリカは、陸上で二足歩行して生活し、海中を泳いでサカナを捕まえて食べ、空を飛ぶことまでできる万能選手です。
また、「大洋の航海者 マグロ」水槽と並ぶ「葛西臨海水族園」の特長だった「ペンギンの生態」エリアは改修中(2024年10月末に終了予定)ですが、テントデッキの隣で仮設展示中。芝生の鮮やかな緑の上で過ごすフンボルトペンギンの姿は、ある意味貴重な光景となるかもしれません。
鮮やかなオレンジのクチバシとアシが特徴のエトピリカ。写真は夏羽ですが、冬になると頭も真っ黒な冬羽に生え変わります。
芝生の上にいるフンボルトペンギンの姿が見れるのは、この時期だけの珍しい姿といえるかも? 改修は10月末に終了予定です。
園内にあるギフトショップ「アクアマリン」では、海洋生物にちなんだおみやげを販売中です。「葛西臨海水族園」の“推し”でもあるクロマグロのぬいぐるみは、Sサイズ(2200円)から写真の2Lサイズ(1万1000円)までラインナップ! タコをそのままプレスして、サクッと揚げた「たこから揚げせんべい(950円)」は、おやつやおつまみにもぴったりですよ。
開園35周年を記念したキーホルダーやタオル、トートバッグなどのアイテムもこの時期ならではのオススメとなっています。
お菓子部門の一番人気、「葛西臨海水族園」オリジナルの「たこから揚げせんべい」は、ビールが進みすぎて困ってしまうかも?
海洋プラスチックごみから作られたキーホルダーやボールペンなども。次の世代のため、海をきれいにするお手伝いに。
園内にあるレストラン「シーウィンド」の一番人気は「まぐろカツカレー(930円)」です。存在感のあるまぐろカツと中辛のカレーは相性抜群! また、八丈島産のトビウオのすり身揚げ、メダイのフライ、ムロアジのメンチカツを組み合わせた「八丈島海の幸プレート(1200円、ライス・みそ汁付き)は、まさにここでしか味わえないオススメの逸品です。
そのほかにも、マグロ丼やサーモン丼などシーフードメニューが充実しています。
ビッグなまぐろカツが乗った「まぐろカツカレー(930円)」。元気に泳ぐ姿を見たあとは、大海を泳ぐエネルギーが充填できそう?
八丈島の珍しい食材を使った「八丈島海の幸プレート」は、数量限定なので売り切れてしまっていたらごめんなさい!
モデル:七里栞菜(セントラルジャパン)