今回は、JR蓮田駅東口を出てロータリーに向かって右、ファミリーマートのある建物の2階にある「和風楽麺 ひのでやBeyond」をご紹介します。
「和風楽麺 ひのでやBeyond」は、日本料理店の本格的な“和食の出汁”を活かしたラーメンを提供している「和風楽麺 ひのでや」のセカンドブランドで、こちらは味噌ラーメンを主力とした店舗になっています。ちなみに「和風楽麺 ひのでやBeyond」で使用している中太のちぢれ麺は、「HINODEYA」の名前でアメリカのサンフランシスコやシリコンバレーで展開している海外店舗で使用してるものなのだそう。
店内に入るとキッチンを囲むようにL字型に配したカウンターと、ゆっくり落ち着けるBOX席、外を見渡せる窓辺にもテーブル席を配置。木目を生かした内装と、温かみのある落ち着いた照明で昼でもゆったりと食事ができる環境が整えられています。写真を撮影したのは昼の時間帯でしたが、店長の大角雄人さんによると「夜はもっと照明を落として落ち着いた雰囲気ですよ」とのこと。
ランチタイムはラーメン単品はもちろんから揚げやチャーシュー丼、帆立出汁ご飯などサイドメニューとのセットが充実。夜になるとラーメンだけでなくおつまみ系の食事メニューやお酒が豊富で「ラーメン居酒屋」的な形態に。お料理は日本料理店が母体なだけあって、“ラーメン屋のおつまみ”の定番である焼き餃子やネギチャーシューだけでなく、セイロ蒸しのシューマイや自家製漬けチーズのほか、ホワイトボードに書かれたその日限定のオススメまであり、本格的な居酒屋も顔負けなメニュー構成です。
カウンターでさっとラーメンを食べるも良し、ボックス席で友達とワイワイお酒を飲みながら最後に締めのラーメンまで食べるもよしと、ひとりでも家族や友人と一緒でも和食仕込みの美味しいラーメンが楽しめる「和風楽麺 ひのでやBeyond」。心から温まる一杯が、あなたをお待ちしていますよ！

今回は「和風楽麺 ひのでやBeyond」のおすすめ、「背脂鶏白湯味噌ラーメン（1180円）」をいただきました。
お料理が到着すると、鼻をくすぐるのは味噌の香ばしい香り。まずは浮かんだ背脂をよけてスープをひとすくいして口に含むと、味噌の旨味が口いっぱいに広がりながら、鶏白湯のボディがしっかりと感じられる絶妙なバランス。味噌ラーメンというと主役の味噌を強調するあまり、味が一辺倒になったり塩辛くなってしまいがちなのですが、このスープは味噌と鶏白湯の旨味をマイルドに調和させ、それぞれの素材の旨味をしっかりと立てた味わいです。隠し味に使われている豆板醤のわずかな辛味が、後味を引き締めて程よい余韻で切り上げるよう。続いて背脂ある部分をすくっていただくと、味噌と白湯の旨味に背脂の甘味とコクが加わって、ひとまわり厚みを増したよう。脂の旨味が加わることで、コッテリとした満足度の高い味わいに変化しています。
このスープに合わせるのは、アメリカで好評を博している全粒粉の中太麺。ほどよくちぢれた麺をすすると、しっかりとスープをからめ取り、味噌の香ばしい香りを際立たせてくれ、モチッとした歯触りを楽しむごとにスープの味と小麦の旨味が絡み合い。たっぷりと乗せられたモヤシとキャベツのシャキシャキ感が絶妙な対比となっています。
また、味噌ラーメンでは省略されることも多いチャーシューが1枚トッピング。こちらは2度に分けて合計10時間ほど炊くことで、柔らかな食感と肉の旨味に加えて甘めの味付けが施され、味噌ベースのスープの味わいの中でも存在感を放っています。黄身がトロトロの半熟に仕上げられた味玉も、スープに浸して食べても良し、麺とからめて味変にしても良しのオールラウンダー。辛味が苦手でないのなら、ぜひ試していただきたいのが卓上にある「ひのでや特製食べるラー油」。フライドガーリックとフライドオニオンの風味とクリスピーな食感が、味噌ラーメンの味を引き立ててくれます。
そして一番の特徴と言えるのは食後の軽さ。味噌ラーメンを食べた後は塩分過多でノドが渇いたりしがちですが、「背脂鶏白湯味噌ラーメン」にはそういう重さがありません。それでいて食べているときに物足りなさを感じさせないのは、和食由来のトータルバランスの良さなのでしょう。
日本料理の技巧を駆使した、高度なバランスの取れた味わいの「背脂鶏白湯味噌ラーメン」を、ぜひ一度ご堪能ください！