首都高速埼玉新都心線のさいたま見沼出口から、第二産業道路を川口方面へ進むこと約2キロメートル。北宿通りとの交差点にあるのが、今回ご紹介する「ラーメン どでん 北浦和店」です。店内仕込みのスープと“豚（煮豚）”に、極太の自家製麺を合わせた“G系”の人気店として県内に4店舗を展開しています（新都心店はつけ麺と油そばのお店）。
セールスポイントでもある自家製麺は、なんと毎日朝6時から仕込んでいるそう。大変ではないかと聞いたところ、製麺は専門のスタッフが担当しており、北浦和店（本店）で作った麺を県内の4店舗に配送して使っているとのこと。逆に“豚”は大宮店で仕込んだ物を各店に…というように、4店舗で展開している強みを生かして分担しているそうです。
G系と聞くとボリュームの多さや独特の注文方法で、女性や初めてのお客様には入りにくい印象を持たれがちですが、麺の量は一般的なラーメンと同じ200グラムの小から400グラムの大まで用意。さらに店長の米原正浩さんが「麺の量はいってくれれば10グラム（麺1本）でも対応していますよ」というユーザーフレンドリーさが特長。注文方法もわかりやすく整理されており、最初は「そのまま」といえばオススメが提供される形になっています（ただしニンニクは抜きになる点に注意！）。接客の物腰も柔らかく、女性客の比率が高いというのも納得です。
米原店長に今後の目標について聞いてみたところ、「うちのラーメンは食べてもらえば絶対美味しいと思ってもらえるので、G系ラーメンの敷居の高さをなくしていきたいんです」とのこと。「合言葉は“ラブリー”に」と笑う米原さんの人柄が、近隣の老若男女に愛されるG系ラーメン店「どでん 北浦和店」にぜひ一度足をお運びください！

今回は、「どでん」のオススメという、「ラーメン中（950円）」をご紹介します。
出てきたラーメンを一目見て圧倒されるのが、その野菜の山！　ちなみに写真の注文は「にんにく“入れる”、やさい“増し”、あぶら“増し”」ですが、米原店長が「うちはやさいの盛りが多いのが特徴なんです」と胸を張るように、他のG系ならワンランク上の量なのでご注意ください。
まずはにんにくの反対側からスープをいただいてみると、濃厚な豚骨のうま味を中心に据えながら、しょう油ダレのコクと豚の脂の甘味が脇役に回った、意外なほどに上品な味わい。そしてなにより、脂のギトつきやクドさを感じさせない、さっぱりとした後味に驚かされます。スープ作りのポイントを尋ねると「特別なことはしていないのですが、逆に余計なものも入れてないところですかね（米原店長）」とのことで、素材のうま味をシンプルに引き出したスープといえそうです。
続いて野菜の下に隠れた麺を引き出すと、それだけでプルプルとした感触が箸先から伝わってくる極太のちぢれ麺が出現！　スープをほどよく絡んだ麺をすすれば、大きなウェーブに合わせて唇がブルブルと震える心地さ。麺のちぢれに合わせてツルッとモチッの異なる歯応えに加え、麺に絡んだもやしのランダムなシャキッも加わり飽きることがありません。
スープと麺を堪能したら、G系の真打ち“にんにく”を全体に混ぜて味変へ！　上品ともいえる豚骨しょう油スープが、にんにくの香りをまとえば様相が一変、食欲をくすぐるワイルドな芳香を放つように。麺を口へと放り込めば、それまで味の中心だったミルキーな豚骨に加えて、にんにくの香りとピリッとした辛味が口の中を走り抜ける美味さに！　個人の好みやお仕事などの都合もありますが、にんにくのトッピングはぜひ加えていただきたい「どでん」の重要ポイントです。
トッピングの“豚”も1センチはあろうかという極厚ながら、噛めばホロホロと筋繊維がほぐれながら肉のうま味が舌へとこぼれていくゆであがり加減。こちらもスープに浸してお楽しみください！
トッピング次第で上品な豚骨しょう油ラーメンから、ガッツリ濃厚な大ボリュームG系ラーメンまで、異なる美味しさで老若男女に愛される「どでん」のラーメン。ぜひあなたの舌で、その美味さをお確かめください！！