東京で行列の絶えない人気店として名を馳せた「六厘舎」が、埼玉随一のつけ麺専門店を目指して2006年にオープン。濃厚なつけダレと極太麺という、いまや定番となったつけ麺のスタイルの先駆けとなったお店が「次念序」です。
オープン当初から高い注目を集め、埼玉を代表する有名店と呼ばれるようになりましたが、その座に安寧することなく味の追及を続けて日々進化・改善を行い、常に人気店にふさわしいつけ麺を提供し続けているのも特徴のひとつ。2021年12月には店舗をリニューアルし、一軒家のような建物から見通しのよいガラス窓を配した明るい建物に一新、女性一人客でも入店しやすい明るい店内になりました。いまなお行列が絶えない人気店ではありますが、店長が「真心をこめた接客で地元から愛されるお店であり続けたい」と言うように、“地元に愛されてこそ”という方針を貫いています。
店頭の自販機では六厘舎グループの「つけめん（冷凍・1食／900円）」や「ぎょうざ（24個／1000円）、「チャーシュー（冷凍・350グラム／1000円）」を販売しているので、名店の味をお持ち帰りでいただくことも可能です。自動販売機ですから営業時間を気にする必要もなく、クルマだからちょっと遠回りして…なんて買い方もできるのも嬉しいポイントです。
「次念序」は今回ご紹介する鴻巣市の本店以外にも、モラージュ菖蒲とふかや花園プレミアムアウトレット内にも出店しています。“現代つけ麺の元祖”が作る最先端のつけ麺、お近くにお出かけの際にはぜひ一度お立ち寄りください！

今回は一番オーソドックスな「つけめん（並／850円）」をいただきました。
まず褐色の麺を持ち上げると、プルンとした弾力がお箸を通じてもはっきりわかるほど！　そのまま口に含めば小麦の風味が豊かに広がるだけでなく、全粒粉麺にありがちな粗さが皆無ななめらかな仕上がりに驚きます。もっちりとした弾力ある麺を前歯で噛みきり、奥歯で噛み潰す感覚はどちらもクセになる愉しさ。続いて濃厚なつけ汁に沈めてから口に運ぶと、どっしりとした動物系の旨味と風味豊かな魚介系、両方の味わいを強く効かせていながら麺と絡むことで、麺が持つ小麦の旨味がさらに強調されるようなバランスになっています。つけ麺が流行して定着する中でつけダレの粘度を競い合うような風潮もあり、現在では「次念序」より“高粘度”のつけダレを出す店は珍しくありません。しかし、麺に絡みすぎて味が濃くなりすぎたり、麺を食べきる前につけダレが足りなくなってしまうお店が多いのも事実。しかし、「次念序」のつけめんはそういったデメリットを感じさせない絶妙な配分で、“麺料理で一番美味しく、かつ量が食べられるのが「つけめん」である”という同店のコンセプトがこの一杯に表れています。
トッピングの華であるチャーシューも動物系の旨味たっぷりなつけダレにも負けることなく、肉の味の輪郭がしっかり感じられる逸品！　これは調理方法だけでなく、肉自体の素性のよさもあってのことでしょう。また、たっぷりと入った刻みネギもよい仕事をしていて、もちもちの麺に挟まるシャキッとした食感のアクセントに加え、濃厚なつけダレの味を適度にリフレッシュする役割も担っています。
“つけ麺”を知り尽くした「次念序」が、有名店の座に慢心することなくブラッシュアップを重ねた“最先端のつけめん”は、鴻巣の地でご堪能いただけます。