関越自動車道の東松山I.C.と圏央道の川島I.C.を結ぶ国道254号線のほぼ中間にあるのが、今回ご紹介する「ラーメンつけ麺 奔放」さんです。
こちらの特徴は、北海道産の小麦を中心に5種類前後の小麦粉をブレンドして毎日使う分だけ作っている自家製麺。店主である田中さんの「安心・安全というように、なにが入っているのか自分がわかっている食事を出したいんです」という思いは麺だけにとどまらず、スープの元ダレやトッピングまで手作りにこだわったラーメンを提供しています。
当初はつけ麺専門店としてオープンしたお店は、お客様のニーズや田中さんの思いから現在の「ラーメンつけ麺 奔放」へリニューアル。ラーメン・つけ麺ともに醤油・塩・味噌とメニュー数を増やし、1〜2週間ごとに入れ替わる限定メニューも用意。「手間じゃないかと聞かれたら大変なんですけど、常連さんを飽きさせないようにというのもありますが、自分がチャレンジし続けたいんですよね」と話す田中さん。レギュラーメニューもブラッシュアップを重ねているとのことで、美味しいラーメンを常に追い求めて"より美味しい一杯"を提供し続けています。

今回ご紹介する「醤油ラーメン（並／790円）」は、埼玉県産を中心に数種類の醤油をブレンドして作ったタレに、豚骨や鶏ガラの動物系のダシと、煮干しやサバ節、昆布などの魚介系ダシを合わせたスープが特徴。「口当たりが軽くなってしまわないように、深みを出すように注意している」というように、ともすれば没個性的になってしまいそうな複数種類の食材を、高いレベルでせめぎあう状態にすることでインパクトのある味を作りだしています。スープを口に含んだ瞬間、溢れる旨味に笑いが込み上げてくる感覚はぜひ実際にご体験ください！
一方、北海道産小麦を中心に、独自に粉からブレンドした中太ストレート麺は、提供時点で柔らかな舌触りと弾力が両立された絶妙な茹で具合。程よくスープを身にまとった表面に、もちもちとした食感の中心部が隠れており、噛むほどにこのもっちり食感が口の中に広がって、ただでさえ複雑なスープの味に麺の香りと甘みが加わりさらなる変化をもたらします。
そしてトッピングで目を引くのが、どんぶりの半分ほどの面積を覆う大きなチャーシュー！　赤身肉の筋繊維がしっかり噛みしめられるロースと、プルプルの脂が口の中でトロけるバラ、2種類の高コントラストなお肉は麺の間の箸休めというにはあまりに贅沢。コリコリの極太メンマとしゃっきりとしたカイワレの食感も、麺の"もちもち"をさらに際立たせるのに一役買っています。
自家製麺ならではのこだわりに満ちた麺と、決して"ひとり勝ち"にならないバランスを保ったスープや麺の触感を生かすトッピングの具材。すべてが「この一杯の中に存在する意味」を持った、作り手の意思が感じられるラーメンです。