今回ご紹介する『所沢航空発祥記念館』は、1911年に日本初の飛行場が作られた「日本の航空発祥の地」である『所沢航空記念公園』内に建てられた、日本の航空史を記録・展示する施設です。
「滑走路・駐機場」エリアには、飛行機やヘリコプターなどの実物(一部レプリカを含む)を展示しており、間近に見る航空機たちは迫力満点! また展示物を見るだけでなく、操作に合わせて座席が動く2軸揺動型フライトシミュレータや、月の重力を体験できる『スペースウォーカー』などの体験型展示物もあり、子供から大人までが楽しめる内容になっています。
「研究室」や「メモリアルギャラリー」では、飛行機が飛ぶ仕組みをわかりやすく説明した展示や、所沢からはじまった日本の航空史を示す貴重な資料が公開されています。開館日には毎日開催される「ワークショップ」では、お子様が紙飛行機や風船などの身近な題材から“飛ぶ”ことを学ぶきっかけになる教室が開かれています。
夏休みの自由研究にもぴったりな『所沢航空発祥記念館』、一度訪れてみてはいかがでしょう。
入館して一番目を引くのは、ずらりと並んだ飛行機やヘリコプターの数々! 1階のフロアのみならず、天井から吊り下げられた航空機がぎっしりと詰まった館内は、お子様だけでなくお父さんも目を輝かせること間違いなし。また『セスナT310Q』は、実際に操縦席に座って操縦かんを動かせば尾翼が動き、機体の一部を分解展示することで飛行機の仕組みがわかるようになっています。館内にはWi-Fiスポットが用意され、スマートフォンを使った音声ガイドが利用できるので、航空機に詳しくない人でも楽しむことができます。(英語・フランス語にも対応)
鮮やかな黄色い機体の『ノースアメリカンT-6G』は、主に昭和30年代に自衛隊の練習機として活躍していました。
前後に2つの回転翼を持つ『バートルV-44』は、日本最初の大型ヘリコプター。自衛隊では主に災害などの救難活動で活躍した機体です。
建物ロビーの上に展示されているのが、国産初の軍用飛行機『会式一号機』のレプリカ。所沢飛行場で初飛行した機種。
所沢の陸軍航空学校で、練習用の教材として使われていたのがこちらの『ニューポール81E2』(レプリカ)。
三菱重工の『火星エンジン』は、空冷星型14気筒で1530〜1820馬力の高出力を発揮し、当時の大型航空機に搭載されました。
多くの航空機やエンジンを、直接見ることができます。展示内容も入れ替えがあるので、二度三度と訪れる楽しみも!
館内の「ワークショップ」のコーナーでは、飛行の原理をメインテーマに、学ぶことや作る事の楽しさを実感できる体験型の企画を開催しています。紙飛行機を作って飛ばしながら、遠くまで飛ばすにはどう作ったらよいのか、右に曲がってしまうときはどうしたらまっすぐ飛ぶのかなど、普段の遊びの中に科学や物理の知識が隠れていることを、楽しみながら学べる内容になっています。
また、研修室では『飛行機工作教室』(材料費各自負担)として、室内飛行機やゴム動力飛行機の製作イベントも行っています(一部事前申込制)。
紙飛行機作りのポイントは、定規でしっかり折り目をつけることと、ノリ付けすること。これで空気抵抗が減少するんです。
研修室を使ったゴム動力飛行機や、インドアプレーンの製作教室も開催。スケジュールはホームページからご確認を。
●ワークショップ
平日:11:30〜/13:30〜/14:30〜
土日祝:10:30〜/11:30〜/13:30〜/14:30〜/15:30〜
※各回約30分、定員18名
「月面探検」や「地球脱出」、「宇宙探検」の3つのコースの中からひとつを選び、巨大スクリーン&床面の映像と連動して低重力下での歩行を体験できる『スペースウォーカー』。地球の1/6という低い重力の月面では、数メートルもの大きなジャンプができちゃいます。迫力の映像と合わさって、マンガの主人公にでもなった気分が味わえるとあって、お子様たちに大人気! ただし、体験には身長や体重の制限があるのでご注意を。
宇宙に関連した技術は航空技術の延長にあるため、館内には宇宙開発に関わる展示物もありますので、宇宙に興味があるお子様にもオススメです。
サドル型のシートに乗り、係員がシートベルトを装着したら、約90秒間の宇宙の旅へ出発しましょう!
重力の小さな月面では、ジャンプしただけでこんな高さに! 正面スクリーンだけでなく床にも映像が流れ没入感も抜群。
●スペースウォーカー
10:00〜12:00/13:30〜14:45/15:00〜16:30
※体験時間90秒
搭乗条件:身長125cm以上、体重90kg以下
飛行機を自分で操縦したい! という夢をかなえてくれるのが2階にある「フライトシミュレータ/天空」です。3画面のリアルなモニターと、操作に合わせて動く2軸揺動型の座席を組み合わせた、本格的なフライトシミュレータ。操縦席は2つあり、2機で一緒に飛行もできますから、お友達と一緒に参加すれば楽しさも倍増!? こちらは小学生以上が対象ですが、小さなお子様には「マイクロシミュレータ」や「ヘリコプターシミュレータ」がお楽しみいただけます。
「フライトシミュレータ」は、3つのモニターに囲まれ操作に合わせて座席が動くため、実際に空を飛んでいるよう!
こちらが「ヘリコプターシミュレータ」。両手が別系統の操作になるので、飛行機以上に難しいかもしれません。
こちらは本物のセスナの操縦席。操作することできちんとフラップが作動し、飛行機がどのように動くのかがわかりますよ。
3階の「管制塔」では、実際の東京航空交通管制部で使用されていた管制装置に触れることができ、航空管制の役割を学べます。
●フライトシミュレーター
10:00〜12:00/13:30〜14:45/15:00〜16:30
※体験時間/コースにより2分〜4分
搭乗条件:小学生以上、体重80kg以下
「どうして飛行機は飛ぶのか?」という疑問を、わかりやすく解説してくれるのが、こちらの「研究室」のエリアです。「物理学」や「流体力学」と聞くと思わず身構えてしまう知識を、身近な動植物
やミニチュアなどの展示物を使って、身近に感じながら自然と理解できる展示に
なっています。
このほか、世界初の人力飛行を成功させたライト兄弟はもちろん、独自に有人飛行の理論を完成させた二宮忠八、江戸時代の発明家・浮田幸吉など日本人航空研究家たちの紹介もあり、日本人と航空史の意外な(?)関りを知ることができます。
小型の風洞実験装置を使い、模型の飛行機に前から風を当てることで、どのように飛行機が空を飛ぶかを学びます。
ドーバー海峡横断のL・ブレリオや、大西洋単独無着陸飛行のC・リンドバーグらの記録を、地球儀を使ってわかりやすく解説。
人類初の動力飛行に成功したライト兄弟は、特設コーナーを設けてその偉業を解説しています。
「メモリアルギャラリー」では、1911年の所沢飛行場開設から1945年の終戦までの貴重な資料を展示。
縦15メートル、横20メートルの大型スクリーンを備えた映像館では、航空に関する作品やアニメを上映。
『所沢航空発祥記念館』には、地産地消をテーマにしたレストラン
『ecotoco Farmers cafe(エコトコファーマーズカフェ)』が併設されています。
東所沢にある牧場で育てられた“所沢牛”を使ったあらびきハンバーグと、所沢の地粉を使ったオリジナルバンズが魅力の『航空公園名物!!所沢牛プレミアムハンバーガー』や、『ローストビーフ丼』は、ぜひお試しいただきたい逸品! また、地元の農家で作られた新鮮な野菜を使ったメニューもあり、地元ならではの食を楽しめます。
(季節によりメニューに変更あり)
入り口のすぐ横にある『FLYNG SPIRITS』は、飛行機関連のグッズがいっぱいのおみやげ屋さん。手軽に楽しめる組み立て式の紙飛行機から、航空自衛隊が採用している腕時計まで、様々な飛行機関連のアイテムが販売されています。目の前には航空記念公園の芝生が広がっていますから、お天気の良い日には紙飛行機やソフトプレーンを作って、さっそく外で遊ぶお子様連れも多いのだとか。館内で飛行機が飛ぶ仕組みを学んだ後なら、紙飛行機を飛ばすことも一種の体験学習になりますから、科学に興味を持つきっかけになるかも?
多くの航空自衛隊員も使っている腕時計(税込1万260円〜)は、お父さんが欲しくなってしまうかも?
手軽な物から本格的な物まで、色々な飛行機があり、その場で楽しむにもお土産にするにもオススメです。
空に打ち上げると、くるくる回りながら落ちてくる「スカイコプター」(税込734円)は人気の商品。
●FLYNG SPIRITS
営業時間:9:30〜17:00
モデル:さき(tfac)