龍勢会館
皆さんは龍勢祭りというお祭りをご存知ですか? 龍勢祭りは、秩父市吉田にある椋神社(むくじんじゃ)で行われるお祭りで、毎年数多くの見物客が訪れる奇祭です。今月は、毎年恒例の龍勢祭りを間近に控えた道の駅「龍勢会館」にお邪魔してきました。
「龍勢会館」は、1990年にオープンした龍勢祭りに関する資料を収めた龍勢会館をルーツとする道の駅です。1992年には農協の直売所が併設され、1998年には道の駅として登録されました。その後2003年には、秩父事件を扱った映画『草の乱』と秩父事件の資料を収めた「秩父事件資料館 井上伝蔵邸」がオープンし現在に至ります。なお、直売所は現在は農協の運営ではなくなっていて、龍勢茶屋として地元の農家の方々が直接値付けを行う直売所として人気を集めています。
●道の駅Data
■ 所在地:埼玉県秩父市吉田久長32
■ 電話番号:
  0494-11-0333(龍勢会館)
  0494-77-1555(龍勢茶屋)
■ 休所日:
  毎週火曜日、火曜日が祝日の場合翌日、
  12月27日〜1月3日(龍勢会館)
  12月31日〜1月1日(龍勢茶屋)
  毎週火曜日、火曜日が祝日の場合翌日(秩父事件資料館 井上伝蔵邸)
■ 入場料:
  大人300円、小中学生150円、幼児無料(龍勢会館)
  大人200円、小中学生100円、幼児無料(秩父事件資料館 井上伝蔵邸)
■ 施設開館時間:
  9:00〜17:00(受付は16:30まで)(龍勢会館)
  9:00〜17:00(龍勢茶屋)
  9:00〜16:30(秩父事件資料館 井上伝蔵邸)
  ※駐車場・トイレ・公衆電話は24時間使用可能
■ 駐車場:大型9台、普通車74台、身障者3台
公式ホームページはこちら
駅の特徴&みどころ
秩父の山に囲まれた龍勢会館は、県道37号線を挟んで南北に施設がある特徴的な道の駅です。南側には駐車場とトイレ、チラシ類が置かれた案内所があります。メインとなる施設群があるのは県道の北側で、龍勢祭りに関する資料を展示した「龍勢会館」と、直売所と食堂を併設した「龍勢茶屋」。それに映画『草の乱』と秩父事件の資料を展示した「秩父事件資料館 井上伝蔵邸」と映画で使用されたオープンセットなどがあります。各施設は広場を中心に扇形に配置されていて、広々とした印象です。
◇龍勢会館
龍勢祭りの主役となるロケット「龍勢」の魅力を伝える資料館です。龍勢は全長18メートルに及ぶ大きさのロケットで、矢柄と呼ばれる軸に火薬筒がセットされ、先端部には唐傘や花火、落下傘などが仕込まれた「背負い物」が配置されます。龍勢は点火されると一瞬で300メートルほど舞い上がり、落下し始めると背負い物に仕込まれた仕掛けを披露しながら落下します。龍勢会館では、龍勢の仕組みを実物の展示で紹介するほか、打ち上げ時に使用されるやぐらの実物大の模型や27ある流派についても紹介。さらに、世界のロケット祭りについても触れる展示内容となっています。

椋神社の例大祭に奉納される神事として、代々伝承されてきたロケット「龍勢」を打ち上げる「龍勢祭り」。毎年10月の第2日曜日に行われ、2012年の開催日は10月14日。時間は9時〜17時の予定で、全27の流派がそれぞれ手塩にかけて制作した龍勢を打ち上げていきます。趣向を凝らした仕掛けを施された各流派の龍勢がその華やかさを競い、観客はその華麗さとロケットが放つ轟音を楽しみます。とはいえ、いつも成功するとは限らないのも龍勢の魅力のひとつ。轟音とともに木っ端微塵に砕け散る龍勢にも、観客は拍手や歓声を惜しみません。ぜひみなさんもこのド迫力の奇祭をご覧になってはいかがでしょうか?
なお、龍勢祭りの会場となる椋神社周辺は、交通規制がかかり車両の侵入が禁止されます。また、周辺の道路も例年通りの激しい渋滞が予想されるため、公共の交通機関での来場が推奨されています。当日は、西武鉄道・西武秩父駅と、秩父鉄道・皆野駅より、それぞれ直通の臨時急行バスが運行されますので、ぜひご利用ください。また、車で来場されるかたは、徒歩での移動が長くなりますが駐車場も用意されていますので、こちら(PDFファイル)を参考にしてください。
近年の龍勢祭りの知名度向上に一役買ったのが、2011年に放映されたアニメ『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。(以下、あの花)』です。作品の舞台設定のモデルとして秩父市が使われていて、実在する建物や風景が数多く作中に登場します。さらに、2011年の龍勢祭りではタイアップイベントとして、ヒロイン役の声優・茅野愛衣さんが参加。作品と連動したオリジナルの龍勢が打ち上げられ、打ち上げの際の口上を茅野さんが担当。見事に打ち上げも成功し、多数の来場したファンの歓声で盛り上がりも最高潮に達しました。
関連するコラボグッズも数多く用意され、龍勢会館内の売店での購入も可能です。龍勢会館入り口には『あの花』のコーナーがあり、関連グッズが展示されているほか、来場者によるイラストブックなども備えられています。ぜひ一度手にとって見てはいかがでしょうか?
◇秩父事件資料館 井上伝蔵邸
秩父事件を取り上げた映画『草の乱』の撮影は、吉田地区を中心に撮影されました。というのも、秩父事件の震源地となったのが吉田地区だったからです。事件では3000人もの農民が蜂起したのですが、その集結地となったのも龍勢祭りが行われる椋神社でした。
撮影に際して、町をあげて復元された秩父事件の中心人物だった井上伝蔵の邸宅。撮影終了後には、伝蔵にまつわる資料や撮影時の衣装や小道具などが収められ、秩父事件資料館として公開されることになりました。4基ものかまどが設けられた台所や、部屋数の多さなどに、秩父の名士として知られた豪商・井上伝蔵の偉大さが垣間見られます。
ショップ
◇龍勢茶屋
朝採りの新鮮野菜やみそ、まんじゅう、豆腐といった名産が並ぶ直売所と食堂が併設された施設です。吉田地区は、きゅうりや原木しいたけ、トマト、古代米などがおいしいことでも知られ、観光客だけでなく秩父地方全域からお客さんが足を運ばれています。そのお値段も生産者が直接値付けを行うため、お値打ちと評判です。ぜひ一度足を運んでチェックしてみてくださいね。また、秋はかぼすの季節でもあり、吉田地区でも収穫が最盛期を迎えています。味覚の秋に彩り添える吉田の名産かぼすも、ぜひ味見してください。
食堂では、うどんやそば、各種の定食が提供されるほか、もつ煮ややっこなどのおつまみも用意されているので、軽く一杯楽しむこともできます。ハンドルキーパーがいらっしゃる場合は、ぜひいかがでしょうか? 地元の方が、会議や打ち合わせで頻繁に利用されるだけあって、お味のほうも自信アリです。
レストラン
◇デリカフェ 和・て〜ら
道の駅内には、映画『草の乱』で使用されたオープンセットが移築保存されています。こちらのセットは、明治時代の大宮郷の街並みを再現したものなのですが、このセットの中で営業しているのが「デリカフェ 和・て〜ら」です。天然酵母で発酵させた生地で作るピッツァが自慢で、時間をかけながら1枚1枚丁寧に石窯で焼きあげてくれます。写真は、トロリとしたチーズとトマトの酸味が抜群の相性の「マルゲリータ(1000円)」です。地元の名水・毘沙門水で淹れるコーヒーや手作りケーキも人気です。テイクアウトも可能なので、途中で立ち寄ってお弁当代わりにするのもオススメです。