


秋も深まりいよいよ紅葉シーズンが到来! というわけで、紅葉の名所をご紹介しようと思いまして、場所を探してみました。埼玉といえば、やはり秩父が身近な紅葉スポットとして有名ですが、今回はちょっと足を伸ばして群馬県の紅葉スポットをご紹介です。
今回ご紹介するのは、わたらせ渓谷鐵道(以下、わ鐵)が運営する路線「わたらせ渓谷線」です。この路線は、群馬県桐生市の桐生駅から栃木県日光市の間藤(まとう)駅を結ぶもので、路線名のとおり渡良瀬川の渓谷に沿って走る風光明媚な路線で、初夏の新緑と晩秋の紅葉で多くの人に愛されています。特に人気は、窓ガラスをなくしたことで風を感じながら渓谷の風景を楽しめるトロッコ列車です。満席になることも多いので、事前に予約してからお出かけすることをオススメします。足尾までの往復を利用したり、途中下車して散策を楽しむ場合は、「1日フリーきっぷ」(大人1800円、小学生900円)の利用がお得です。

わたらせ渓谷鐵道の正式な略称が「わ鐵」。かつて、足尾銅山からの積み出し用の貨物列車で賑わった路線ですが、現在では観光用と地元の方の通勤・通学の足として愛されています。

雄大な自然の紅葉だけでなく、足元の愛らしい花々もわたらせ渓谷線の魅力です。途中下車して花を愛でるのも楽しいですよ。


本来、桐生と間藤駅間を結ぶわたらせ渓谷線なのに、なぜ大間々と足尾間での運行なのか、不思議に思われる方もいらっしゃるかもしれません。これは機関車を列車の前後に付け替える作業(通称・機回し)ができるのが、大間々駅と足尾駅のみだからです。マメ知識としてお子さんや奥さまに教えてあげるといいですね。
運行は4月から11月の土日祝日。1カ月前からの予約が可能です。くわしくはこちら(PDFファイルが開きます)をご覧ください。
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取材日もトロッコ列車は大人気! 朝9時にご覧のような状況です。予約なしで訪れたお客さんのなかには、残念そうに普通列車に乗って足尾に向かわれる方も……。確実に乗るためにも予約をオススメします! | さわやかな風に吹かれながら、美しい渓谷を満喫できるトロッコ列車。路線は数度にわたって橋で渓谷を渡るため、左右両方の車窓から渓谷美を鑑賞できるます。どちら側の席に座っても十分楽しめるので、安心してくださいね。 | ヘッドマークも誇らしげに入線するDE10形機関車。エンジンはDML61ZB形。排気量6万1070ccのV形12気筒ディーゼルエンジンで1350馬力の出力を誇ります。みなさんの愛車のエンジンと比較してみてはいかがでしょう? |

2012年4月1日にデビューした新トロッコ列車が「トロッコわっしー号」です。名前の由来は、わ鐵が誇るゆるキャラ「わっしー」(音が出ます)から。これまで1日1往復だったらトロッコ列車ですが「トロッコわっしー号」のデビューにより、1日3往復まで増発され紅葉や新緑のシーズンでも、多くの人にトロッコ列車の旅を楽しんでもらえるようになりました。
「トロッコわっしー号」に使われる車両は、わ鐵としては17年ぶりとなる待望の新型車両。気動車を使用しているため、機回しがいらないので、桐生から間藤駅までの全区間運行が可能になりました。さらに、トロッコ列車部分に窓ガラスを取り付けられるため、冬期にも運行が可能です。くわしい運行スケジュールは、こちら(PDFファイルが開きます)をご覧ください。

「トロッコわっしー号」は2両編成。間藤側の車両はトロッコ気動車WKT-551形です。通常は窓ガラスを外したトロッコ車両として利用され、冬期には窓をつけて運行するイイトコどりの車両になっています。

大間々駅を発車した「トロッコわっしー号」。桐生側の車両は同じく新型のWKT-501形。わ鐵伝統の愛称である「けさまる」を継承した車両でもあります。左には発車を待つ「トロッコわたらせ渓谷号」が見えます。
